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黒島の自然

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岸部の標高50m付近までは急な断崖となっている一方、標高約100m以上はなだらかな地形で、暖流の対馬海流の影響を受けた海洋性気候であるため亜熱帯植物も多く自生しています。
 
サツマサンキライの北限育成地でもあります。
スダジイなど自然林と、アコウなど植栽された防風林があります。


花々

kuroshima001花の群れる島といわれるように、島内には自生している花を含め、住民によって植えられた花が道沿いに彩りをそえています。
道沿いが花で埋まるほどの咲き方ではないのですが、近隣の住民の協力で清掃され、手入れされた花のある道を散策すると、のどかな風景に心癒されます。
日当たりの良い、島の南側に多く花が育ちます。

 

表情豊かな自然をもつ島。

地形と地質

黒島は長崎県佐世保市相浦港の西南西約12kmの沖合にあり、九十九島のなかにある4つの有人島のうちの1つです。
九十九島の西側に位置しています。
 
東西約4.5 km、南北約 2 kmの東西に長い島で、最大標高は島の中央部で134.3 m。
100m前後の台形状の地形ですが、海岸部の標高50mまでは急斜面が多く、島の南側の海岸線には、50~100mの浸食崖が発達し、景勝地となっています。
北岸の黒島港(本村)から島の中央部(名切)を通り南岸の名切ノ浜に至る北西-南東方向にほぼ直線状に谷が発達しており、断層破砕帯に沿う侵食地形と考えられています。
 
黒島の地質は野島層群とそれを覆う黒島閃緑岩とから成り、黒島西部には野島層群中に、県下最大規模の岩脈・玄武岩質岩脈(長崎県 天然記念物 1998年02月18日指定の串ノ浜岩脈)があります。
(※日本大学文理学部自然科学研究所研究紀要・黒島閃緑岩(長崎県佐世保市)の角閃石K-Ar年代・小坂和夫・中原武久より)
 



 

串ノ浜岩脈
黒島の西端の海岸部に位置し、干潮時に砂及び粘板岩の広い波食台(はしょくだい)が現れ、この地層に縦に貫入した玄武岩の岩脈がみられます。
 
3本の岩脈があり,東列は幅平均約3m、全長約120mで崩壊崖から現れ、北西にのびています。
中央列は最大幅2m,長さ約55mで東列とほぼ並行しています。
西列はの方向に、最大幅1.5m,長さは100mに及び、一部は崩落岩石が被覆して見えていません。
 
800万年前の地殻変動によって、地下のマグマが岩盤の裂け目に入り込んで冷え固まりました。
その後、周囲の岩盤は波によって削られ、硬い岩脈部分だけ残ったとされています。
県の天然記念物として指定されている他の岩脈と比較しても串ノ浜の岩脈は最大級です。
総全長300m以上もあり、長崎県最大の規模で火山性の地質構造を間近に見ることができる自然の造形です。
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蕨展望所
季節の花が咲く見晴らしのよい展望所です。
晴れた日には左手に崎戸町、右手に上五島がみえます。
海に軍艦や大型旅客船が通るのを眺めることができます。
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かっぱ塚
黒島に河童退治の伝説が残る場所が本村のかっぱ塚です。
大きな石に石祠と五輪塔をのせた中央形式塔です。
昔々、海を荒らしていた河童を懲らしめるために、相撲で勝負をし、負けた河童に「この岩がなくなるまで出てきてはいけない」と約束をさせました。
黒島の海賊退治をおこなったといわれる西氏の歴史的背景があるので、河童とは海賊のことで、海賊の墓という説も残っています。


 

生物多様性の豊かな植生

014キイレツチトリモチ・サツマサンキライ・モクタチバナの生育北限地であり、ミヤコジマツヅラフジも北限に近いと言われています。
このように北限種がまとまって生育する場所は貴重で、海岸にはハマオモト・ハマゴウが生育し、本土側で唯一カワラヨモギが生育しています。
佐世保市内において、希少野生生物が多く生息生育する場所や、生物多様性が特に豊かな場所などを、「保全することが望ましい地域」として抽出し、佐世保市レッドリストに黒島と伊島が掲載されています。


 

アコウの巨木

kuroshima001暖地系の植物で、クワ科。成長が早く、黒島では防風林として利用されてきました。
別名「タコの木」や「締め殺しの木」ともよばれ、石垣などを巻き込み成長を続けます。
アコウの木には、枝から延びるように生えた根のような“気根”があり、空中にのび、呼吸を助けています。
島内各地に自生していますが、根谷地区のアコウの木が巨木となっています。


 

縄文から残る自然林

jinjya黒島神社には、島唯一の自然林で、照葉樹を主体とした縄文の森の面影がみられます。


 

サツマサンキライ

P1000555薩摩山帰来(サツマサンキライ)は、ユリ科シオデ属のツル性植物で、5月の節句の頃、団子を包む葉でお馴染みのサンキライの仲間です。
従来、宮崎県の青島が北限と言われていましたが、黒島で成育が確認されこの地が、北限の植物です。
鋭い棘が多いサンキライ(別名サルトリイバラ)との区別は、サツマサンキライは棘が少なく小さく、花期も1~2月の寒い時期で明らかに違いがあります。
花は葉間に4cmほどで球状白黄色、小さな花の集合花で実は黒く熟します。


 

根谷の大サザンカ

kuroshima002根谷地区のサザンカは、樹齢250年と推定され、根回り1.8メートル。樹高10メートル以上の巨木で、長崎県北最大級の山茶花(サザンカ)です。
毎年、黒島潜伏キリシタンのシンボルでもある白い花を咲かせ、実からとれる油は1800年頃に移り住んだキリシタンの生活の一部を支えました。
学術的にさざんかの樹齢は400年ほどと言われます。